園長 小林
「つながり」という言葉に、ふだん私たちはあまり注意をはらうことがないかもしれません。きっと、空気みたいなものだからでしょう。そう、私たちは、あたりまえのように、「つながり」の中を生きていますよね。「つながり」なんていうものを、べつだん気に留めたり、驚いたり、感謝したり、しません。でも、私たちが生きていく中で、空気や水みたいに、なんでもないものが大事なように、「つながり」っていうものもまた、いつもやっぱり大事なんじゃないかな、という気がしてきます。
それには、いろいろな答えがあるに違いありません。けれど、ひとつは「自分自身のことと、出会っていく相手のこととを、共に大事にする」ということではないでしょうか?
人は誰かを助け、また誰かに助けられながら、たえずつながって生きていると知るときに、いつでも自分も他人もすごくちっぽけだとか、またちっぽけだからこそ大きな可能性の中を生きることができるとか、またちっぽけだけど、だからって「いなくていい」ということじゃなくて、かえって自分や他の人の「かけがえのなさ」に気づき、共に生きることの喜びを知っていくのではないでしょうか。
ひとりの人間が、人生の中でもっともゆっくりと成長してゆくのが幼児期といえましょう。
この幼児期にあって、「つながり」を大切にした保育を実践していきたいと、取手幼稚園は考えています。